最終回

が多かった年末だったと思います。サイレンに花形にさみだれと来ましたよ。3つとも凄く好きで、うち2つが打ち切りっぽいのが残念なんですが、それでもやはり感慨深いものがあります。来年からは何を糧に生きればいいのだろう。いやマジで。
惑星のさみだれ」ですが、これは最高でした。去年のベストが獣の奏者ですが、今年は間違いなくこれです。素晴らしい少年漫画でした。1巻ではただのネクラ野郎だった夕日が、ノイや姫、東雲さんに三日月、さらに獣の騎士団と出会い、別れ、熱いヒーローに成長する。そのすべてが素敵だったと思います。最後の夕日と姫との一連の流れは実に良かった。涙ですね。少年漫画はこうじゃないとな。
そしてノイとの別れも来たなあ。のび太に対するドラえもんといいますか、まあヴァッシュとウルフウッドのような、まさに盟友と呼ぶにふさわしい二人だったと思います。はじめの方には、夕日に不信感をもつような部分もありましたが、ラストでは雨宮夕日という男を完全に信じていた。いいですよ。最後のひとりでカップ麺食ってる夕日もね。たまんなかったよ。
姫は一貫してブレずにカッコいいわけで、特に序盤の対夕日や獣の騎士団結成のところとか、カッコよすぎてそりゃ忠誠を誓っちゃうぜという感じなんですが、最後の最後でヒロインらしいところを見せてくれました。いい泣き顔でした。あの辺は本当に素晴らしかったなあ。少年漫画はこうでないとね。序盤はさみだれのスッキリ感でもっていたような部分もあり、中盤になって夕日がイカしてからもそのメチャな強さと存在感は健在で、最後も見事に走ってくれました。今年の最高のヒロインだったと思います。夕日をヒーローに引っ張り上げたりね。このくらいビシっとしてるのがいいやね。
そして仲間たち。非業の死を遂げた連中もいる中で、切ないですがだからこその素晴らしい仲間たちだったと思います。いい連中だぜ。最後に夕日を押し上げるところとか最高ですよ。あそこ読んでるときは出張中の電車だったんですが、ほんとにボロボロ泣いちゃったぜ。最後は仲間の力です。ひとつひとつ積み重ねた戦いが、たとえば南雲さんが子どもたちを戦士と認めたり、茜君が大人を楽しみに出来るようになったりと、彼らを結び付けていった。その過程と絆が素敵です。さみだれが泣いて、戻ってきたあとの皆の笑顔の場面は、少年漫画でも屈指の集合場面だったと思います。幽白の最後の集合写真くらいの破壊力はあったな。
今年最高の漫画は、個人的には「惑星のさみだれ」一択ですね。何度も言いますが素晴らしい漫画でした。ヒーローたる主人公の雨宮夕日に乾杯!! 今年は雨宮の年だったぜ!!
そして別の意味で突っ走った花形も終わっちゃったな……。これも序盤は、むしろチャンピオンでやってる聖闘士星矢の過去の方が断然面白かったわけですが、多分黒沢がトラックにドーンやられたときから風向きが変わったと思います。なんか無駄に面白くなった。美人でスタイル抜群の明子ねえちゃんのビンタとか、星一徹のすげえオーラとか、謎に頭おかしい判君とかよかった。新海キャプテンとか、原作ではクソピッチャーでしかないあの青雲の投手に関する流れとか、結局ポワッソンどうなったのよのコントロール君とか、イカしてる連中も多かったのではないでしょうか。ネタが強い分ダイヤのエースより面白いところも多かったし。でもやっぱ花形と星君ですよ。あれなんだろうね。無限の期待感がありました。自信満々でボコられる出会いに始まり、天上の星のように発言とか謎の竜巻とかを経て、無意味にハイテンションな両目の炎にノックダウンですよ。すげえよ。勢いは抜群でしたね。素敵すぎる。だから逆にオズマをはじめとするプロ野球編も楽しみだったのになあ。打ち切りは非常に残念です。次回作に期待、ってのもなあ。マガジンはコードブレイカーに突き抜けを期待するしかないですね。未だに上条と言えば彼女ですよ僕は。
そんなこんなで、今年は多分相当に漫画を読めなかった1年になりましたが、それでも名作には巡り合えたと思います。来年はもっと読みたいな。とりあえずはシグルイとぼくらのからはじめようと思います。まだ沢山読んでない漫画はあるしね。楽しみです、実際。