声って、いつまで覚えてられるんだろう?

『おー、和也(←実際は本名)久しぶりやなあ』
 先日のことなのですが、浪人期の女友達(一応)から突然に電話がありました。僕をよく知る方なら、『あー、あの人ね……』と分かる人です。
「久しぶり〜。つーか1年半ぶりに突然何よ(笑)なんか用か?」
 そういやこんな声だったなあ、と思い出しながら、とりあえず軽口をたたきます。彼女とは中学時代からの付き合いですが、あまりその声は変わっていません。舌足らずな感じなのに、妙にハキハキしてる感じで。大学じゃ結構もててるだろう、とか思います。
『あ、あのさ〜。平貞家(←多分)ってどんな人やっけ」
「知らんよ!! つーか何それ。レポートか?」
『あーうん、レポートレポート。でさ、和也歴史得意やったなあ、って思い出してな〜』
 聞いたこともない武将の名前。あまりにも能天気な声。というか深夜1時の電話。どうしようもねえなあ、と思いながら、でも苦笑いで許せてしまいます。そうさせる声というか、テンポというか。むしろそっちのほうがどうしようもないのですが。
「完璧しらん。全然しらん。受験なんてもう1年以上前やし」
『え〜。そんなこと言ってあれやろ。ほんまは知ってんのやろ〜』
 

 で、そこから30分ぐらい雑談。彼女の方もレポート詰まって暇だったんでしょう。同窓会の約束などしたのですが、まあ同級生同士の再会でよくある社交辞令ってやつです。頃合かな、と多分双方が思い、少し会話が途切れたところで電話終了。愛想良く彼女は電話を切り、僕は少しの間着信履歴を眺めたりしました。なんだかなあ。
 姿を思い出そうとして、少し顔がぼやけていました。中学時代、浪人時代。色々助けてもらったりしたのに、輪郭ぐらいしか覚えてないなんて。ちょっと、切ないなあ。少し夜道を歩きながら、そんなことを思いました。



いや。なんか最近、知り合いが女性の話題を日記に書いているので。なんとなく対抗心というか、そう、反発心というか。とことん女性の話題が少ない自分なので。夏はヒッキーしますので4649。