かけます、ときます。のろい屋しまい

映画「魔女っ子姉妹のヨヨとネネ」は素敵なアニメでした。ファンタジーはこうでないとね。別世界に魔法にボーイミーツガールに(つーかガールミーツボーイだったけど)、ぴったりとはまる映像と音楽。これがアニメ映画ですよ。どちらかといえば、夏休みの子ども向け映画みたいな、どちらでも楽しめる感じでしょうか。個人的には「宇宙ショーへようこそ」並に好きです、これ。原作漫画は買おう。多分映画とは全然違う感じなのでしょうが、あの魔の国や魔法使いの世界観なら楽しいと思うな。カエルの話とかバアちゃんの昔のこととかすげえ気になるしね。
最初はこれもっそい子ども向けの話なのかなと思ったのですが、ビルがワープしてくるところあたりからこいつは只者じゃないなとちょっと座りなおしてしまいましたね。空間転移魔法で現れる別世界のわくわく感は凄かった。まあ話の展開には甘いところも多いんですよ。死生観の違いのあたりとかさ。でも序盤で世界観に入っちゃうと、中盤以降は勢いで楽しんでしまうので無問題。病院の屋上で跳ね返す場面とか割と普通に手に汗握ってたしね。ラストもベッタベタの展開なんだけどそれがいいんだよ。あの「ほいっ!」の爽快感は素晴らしかった。
よくある話なのですが、やはり異世界の人と現実世界の人が絆を結ぶってのはこう、いいですよね。ターミネーター的なね。あれはちょっと違うか。まあそれはいいんですが、ヨヨさんとタカヒロの感じは素敵でした。最初は反目し合ってた少年少女が、次第に互いを認め合い信頼し合い、最後は切なく別れる……。これだよこれ。こういうのがいいんだよ。いつの間にかトンガリが名前読みになってるところとかね。タカヒロもいいキャラしてるんだよ。ヨヨさんを背負って呪いの池突破するところとかさ。ラストのセリフもぐっと来た。スムバラシイ。ヨヨさんもね。中盤からあの笑顔にやられちゃうんだよ。俺もめっさそれを見るタカヒロに感情移入しちゃったしね。イカしてる。あと無駄にカッコいいバアちゃんとか、その妹のなんか凄そうな熟女とか、その辺の話も漫画で読みたいですね。
脚本には多分甘い部分が多かったと思うのですが、やっぱ演出と映像が良かったんだろうな。そういう部分は気にならず、こうがーって観ちゃいましたね。エンディングの爽やかさといったらないぜ。アニメ映画はこうじゃないとね。オッサンには若干恥ずかしくなる話ではありますが、DVDと漫画が欲しくなる良作でありました。満足!!
で、某プロデューサー達と劇場版アイドルマスターも見てきました。AKBとかジャニーズとかのメイキング映像とかもこんな感じなのかな。なんかこう、なんだろうね。本当に男は女が好きで女は男が好きだってことですかね。よくわかんないですが。でもAKBで誰がセンターとか、嵐で誰がリーダーとか、ファンにとってそういうのが大事なことだというのはわかった気がします。あと役回りの重要さとか。いわゆるPと呼ばれる人たちは、小学校の学芸会で全員主役とか、運動会で並んでゴールとか、そういうのをちゃんと支持してくれる人たちなんだと思います。いくらキャラのためのストーリーったって、みんなを平等においしくするのは難しいんだよ。輝きの向こう側は学芸会。そりゃ好きなキャラには主役で出番多くておいしくて得な役回りをやってほしいもんだよな。みんなそうだ。SSとかでもそうだもんな。俺もカッコいいシン君とイカしてるほむあんが観たいってもんですよ。ないから自分でオナニーしてるんだけどな。
あと、最近気付いたのですが、アニメを声優を楽しむためのツールとして考える人が多いんだなと思います。ネットラジオと同じで。アニメのキャラのために声優が当てられるんじゃなくて、声優のためにキャラをつくるようなものも今後増えていくのでしょうね。桜トリックやアイマスの感想見てると、こう声優のイメージが先行してちゃんと観られないみたいな話がよくあって、なんか凄いなーと。声優はそういう仕事になってきてるのかな。AKBやジャニーズの人がそういう風に映画に出るのと同じように、声優がアニメに出ているのですね。なんかこう、えらい時代に来てしまったものだ。というかそれが普通なのか。アニメじゃない普通のドラマとか映画もそんなもんだもんね、キャスティングの重要性ってあるし。てことは、あれだ。そういうの苦手でアニメ観てた自分はどこへ行けばいいんだ。割と女の人苦手なんだよな……。いやほむほむは好きだけど。つーか好きな女の子は好きだけど。あれ、てことは女の人好きなのか。いやいや、人間は難しいやね。
アイマスは凄いねえ。アニメを見た気も映画を観た気もしないので感想は特にないのですが、何か新時代の幕開けを観た気がしました。ネアンデルタール人の心境であります。合掌。