一つ投げられたら二つを

 というわけでひぐらし、綿流し辺まで終了しました。なんかこう、ボーイズビーで始まったと思ったら唐突に世にも奇妙な物語になり、盛り上がってきたなと思ったらまた唐突に金田一少年になり、最終的には奇妙な物語で終わったという感じでしょうか。いやなかなか楽しかったんですけどね。俺魅音好きだな。最後の当主としての自白とかすげえ好みだったしね。ああいう感じで聞くとあのとんでもない闘争が普通みたいに聞こえるから不思議です。
 綿流し編はでも、そうですね、普通に金田一でやってくれた方が僕としては好みだったと思います。わざわざ超常的なことやらなくても、もっと魅音に絞って、というか昔の村、旧家の殺人の定めと、それに相反する若者の心みたいな? サスペンス劇場みたいなソレのが見たかったかな。それで最後は魅音がどっかに身を投げて、最後圭一の独白で終了みたいな。たまに勘違いされますが、俺はベッタベタが大好きな人間なのです。そういうの好きですね。次々に仲間に手をかけた犯人が、主人公を殺す寸前になって「あなただけは……」みたいな感じで、あのときボタンをかけちがえていなければイヤッホーイ!! まあそれはいいか。でもこういう愚痴が出るのも、本編が結構きっちりしてるからだと思います。拷問部屋のところとか実にゾクゾクしました。いいハッタリでしたね。最近地域の繋がり云々とかで昔に回帰しようという主張が一般的ですが、その地域のつながりとやらが本当にいいものかということを考えるいいきっかけになるんじゃないかと思います。とか無駄に社会派なことを言ってみたりね。
 鬼隠し編は、なんだろう。圭一がもっと落ち着いて、きっちりコミュニケーションとれてたら色々と回避できたようなーみたいな気分です。そこでちゃんと話しようよみたいな。こいつ結局誰も信じてなかったよな。ある意味で自業自得なわけで、最後もなんか、飲み込まれたなって感じで、僕の中ではヲチたわけです。いやほんと、もっと冷静になってれば良かったね、圭一。あとワタがワタでよかった。あそこで一番ぞっとなったんですが、これが無関係だったらほんとに目も当てられなかったよマジで。
 ディスコミュニケーションに関する(主人公は知らないけど、回りのみんなは確実に知ってるという)恐怖が俺には強く感じられたので、俺としてはこれ実写媒体が一番恐怖を掻き鳴らされると思います。というわけでTMAへの気体は膨らむ一方なわけですよ。YA!
 でもここまでは別に、そこまで不審なところはないよなあ。あ、地味に一番ビビッた、拷問部屋で聞こえた音と聞こえなかった音の謎が明かされなかったのは残念でした。あれちゃんとやんのかなあ。でもそれ以外は人間でもできる、というかレナなんて作者アメリカ人だったら確実に「幼少期のレイプ体験」でケリつける内容だし、別に未知のクスリなんてつかわなくてもなんとかなりそうな事件だし。逆にどうオチをつけるのかが楽しみだったりします。ともあれまだ2つめ、あと2つの出題編を楽しみにしたいな。祟り殺しは今夜中に終えたいと思ってます。
 まあつまり楽しんでるって事さ。