肉1ポンド

 最近は妙に塩野七生氏の本を読んでいます。すげえ面白い、というか生意気ですが、波長が合います。親父がイタリア関連の仕事をしてて、家にかなりの数の塩野さんの本があったので、いくつか貰って読んでいるのです。ローマ人もいつか全部集めたいものですねー。時間はかかりそうだけど。
「海の都の物語」を熟読しています。ヴェネツィアの歴史に関してですが、これがまた面白い、というか興味深い。経済大国であり、また食糧を自給できない国、ということで日本との親和性が強いですし、また1100年続いた国家に関する歴史というのはやはり興味を惹きます。ヴェネツィアには現代の観光都市としての、のんびりとしたイメージしかなかったんですが、いやかなりの厳しい歴史の連続に驚きましたよ。大国トルコや、イタリア諸都市のライバルたち、またフランス等の欧州のライバルとの軋轢のなかで、どうヴェネツィアが生き抜いたのか。発刊当時騒がれたという理由がわかったような気がします。人口が少なく、国力も少ない国が、国際社会の中でどうやって生きるのかというテーマは、やはり日本人にはかなり重要なことですし。特に日本は1度失敗しているので、次は負けたくはない。というわけでよりよい未来を選ぶ参考になりそうだなと思います。
 中立ということと、食料自給率に関しては、ちょっと考えが変わってしまいました。とはいえスパイが大事だよねってことと、官民の距離はもっと縮めた方がいいんじゃないってことは、それほど間違ってなさそうかな、などと考えています。つーか行ってみたいわ、イタリア。特にヴェネツィアとローマには。住んでみたくは、絶対にないけどさ。という話を親父にしてみると、ヴェネツィアに住んでる人はそういうの超越してるから、などと言われました。なるほど。それはそうだろうなあ。俺もヴェネツィアに生まれていたら、今みたいには考えはしなかったでしょうしね。
 でももう、素直な気持ちではARIAを読めません。間違いなく。どうにも固い頭でよろしくありません。