そりゃないでしょ!

 先日姉に「なるたる」全巻を買ってもらい、今日読んでたんですけど、いやーこれほんと部屋に置きたくない漫画だよなあ。ほとんどをアフタヌーンの連載で読んでて、一気読みするのは今回が初めてだったりするんですが、うんすげえなんか、体力精神力双方ともに消耗しますねこれは。参ったよ。この漫画ほんと人間がゴミのように死んでいくからなあ。ゴミのようにっつーか、めちゃめちゃあっけない。そのあっけなさが逆に来るわけです。特に6巻以降がね。またキャラをうまいこと描いてくれてるのがねえ。そういう、微妙に読者に「あーこいつ死んで欲しくないな」って思わせるのがこの人すげえ上手いんですよ。でその直後に凄まじくあっさりそのキャラ殺したりして、なんかもうやりきれない気分になるわけです。殺してからすることもあるけど。もう本気でガックリ来る。でも面白いから読んでしまう。でガックリガックリ。ほんと鬼頭はゲロ野郎だと思います。ぼくらの完結したら買っちゃうんだろうけどな! くそっ漂流教室なみに部屋に置きたくない漫画だぜ……。
 あと読んでいた当時を思い出して、なんか懐かしい気分になりました。最終回読んで「え、あれ先月号読み飛ばしたっけ」って思ったこととか、最後のページに雑誌では、ええとなんだったかな「未来へ贈るメルヘン、完結!」とかなんとかアオリがあって、いやいやこんな漫画未来に贈りたくねえよファックと心底感じたとか、でもその直後だったか直前だったか、ヤンマガ増刊で、短編集「残暑」(だったかな?)にある原付のすげえ爽やかな話が載って、てめえ嘘つくんじゃねえよ鬼頭、と雑誌を投げそうになったこととか、そんな感じです。でもあの最終回は、いやまあいいっつーか、うんいいんですけど、まあなんつーか自然と一発殴らせろって思う感じです。いいんだけどなあ。ここまでいいんだけどを連呼する辺りで汲み取ってもらえると信じています。ぼくらのはどうなるのかな。1巻読んで、ああこれは完結待ちだな、と決意したんですが、アニメ化のときにあっさりネタバレ食らってなんともはや。まあいいんですけども。ぼくらのもなあ。あのシーン来るまでは、インターネットでも「とうとう鬼頭が真人間に!?」派と「いやヤツはやってくれるよ」派が混在していたものですが、もう前者のような主張をする人もいないでしょう。ヤツはゲロ野郎です。そしてすげえ面白い漫画描いてくれます。だから仕方ないよ。あーでもあれですよね。こういう漫画があるからこそ、きっとらきすたみたいな漫画も必要なんだろうな……。ちょうどいいので、TMAのためにもアニメらきすた見てみようと思います。オチはそれか。
 つーかこれ買ったの例の古本屋なんですけど、これ全巻1200円だしね。ブリーチ4巻分だぜ。ほんと漫画の価値ってものを、ってまあ価値も人によりますからアレですけど、でもやっぱ物申したくなる値段だよね。