児童文学

 仮面さんが今ハマってるらしいですが、懐かしいなあ。僕は児童文学で育ったので。ピピネラとスタビンズ君が好きだったドリトル先生、ユースチスが微笑ましいナルニア、4人とビルが最高だった『冒険』シリーズ、世界破滅の描写や灯台の島がすげー幻想的だったムーミン。ほんと小、中生の時はむさぼるように読んでましたね。ゲド戦記の『帰還』を、ようやく高校の頃に『あれはゲドがスーパーマンじゃなくなっても人に必要とされる、とても人間に優しい終わり方だった……』とか認められるようになった瞬間に新刊が出てガッカリしたことも、今ではいい思い出かもしれません。エミールシリーズとかも。
 でも、やっぱ僕は日本人のせせこましいファンタジー系が好きだったなあ。『誰も知らない小さな国(だっけ?)』シリーズとかマジ好きでした。一番最初に創作物で泣いたのは、小学5年のときに読んだ『冒険者たち(アニメ版は『ガンバの冒険』)』かなあ。で、一番泣いたのは2作目の『グリックの冒険』。これはもう、前後不覚にわんわん泣いて、親に病院に連れてかれそうになりましたw あーでも、後泣いたのって言ったら『クレヨン王国魔法の夏』ぐらいかなあ。初期クレヨン王国は超名作なのになあ。パトロール隊長とか凄かった。
 個人的に一番を選ぶなら、小学校低学年時に読んだ『放課後の時間割』ですね。これは本当に良かった。小学校の美術の先生が、たまたま残っていた『学校ネズミ』にお話を聞くんです。いわゆる短編連作なんですが、その一つ一つが本当に良かった。特に『手の中のもの、なんだ』は珠玉の出来でした。これを超える話、なんて僕には一生書けないんだろうなあ……。
 裏一番なら、『弟を地に埋めて』。核戦争後の話なんですが、これ読んだあと俺寝込んだんじゃないかなあ。ほんと強烈でした。