エウレカ

 普段ノムやぴーおーに散々「日和ってる」と暴言を吐いている僕ですが、この件に関してはあまり言い訳できない感じです。かなり日記では褒めてますけど、正直48話はいい話に見えなかったわけですよ。ていうかぽかーんとしてました。それでいいのかよと。アネモネはもっとこう、重いと言いますか、人工コーラリアンゆえの葛藤とか、デューイに対する何かとか、地球のこととか、2度ほど軽くあしらわれたエウレカのこととか、そういう負の部分がかなり大きいんじゃないかなと思ってたものでして。正直死ぬくらいじゃないと解決しないんじゃないの、と9割がた本気で考えてました。まあ設定資料集とかそういうの読んでないし、1年通じての視聴だったのでかなり忘れてる部分も多いので、ただの思い込みかもしれないんですけども。そんなお前、ドミニクとラヴラヴでスッキリってありかよ、と。やっぱアネモネには多少思い入れあるんですよね。ツンデレだから、と個性を剥奪して枠の中で激萌えする、という選択肢を選べないくらいには好きだったようで、だから首をかしげたなあ、みたいな感じです。あとやっぱ、「愛って素晴らしい!!」とか、「愛が世界を救う!!」みたいなのには同意できないなあ、と。恋愛だけがすべてじゃないよなあとか。さすがキモヲタだ俺。アハハ。
 で、最終話もそんな感じでした。ただこちらは、多分そうなるだろうな、とある程度の予測はついてたので、なんとなくげんなりという感じですけども。やっぱ27話以降、レントンに魅力を感じられなくなったのが痛い。脚本毎でキャラ変わってたしなぁ。つーか何か勝ち取ってたっけ彼。最終話とかもっそい「ねだって」たようにも見えたんですけど、うーんさすがにそれは人それぞれというか穿ちすぎかなー。LFOの操縦の訓練描写とか一切なかったしなー。でもまあ、いわゆる「成長」していくにつれ、だんだん無表情になってく主人公はあんまり好みじゃないですね。最後まで泣き叫んでて欲しいし、その点シン君は非常にナイスでした。ああいうほうがいいなー。ちょっと逸れましたけど、つまりはレントンエウレカに感情移入さえしていれば、ラストは感動しまくれるんだろうなってことです。してなかった俺は首をかしげている、と。つーか問題先送りにしただけだしなー。根本的な解決はなしで、ただ愛最高!! って世界の中心辺りで叫ばれても、僕はキモい顔でへーそうですかーと呟くしかないわけで。いやいいんですけどね。ただこう、コーラリアン地殻変動で家族失った人とかどう思ってんだろう、とかちらちら考えてしまうわけで。いやいいんですけどね、愛がすべてだから。でもこう、最後の月の相合傘見たとき、大学の掲示板にあった「世界中の人全員に恋人が出来れば、戦争なんてすぐなくなると思う」「ラブアンドピースを世界標準の言葉にしよう!!」とかそういう書き込みを見たときのような、なんだろう、とにかく微妙な気分になったのは事実だったりします。沙耶の唄のED見たときもそんな感じだったな、そういえば。
 とかグダグダに書いてますけど、やっぱ好きなんですよ、エウレカ。小技効いてたし、音楽も作画も安定していい。ただ様々な部分で破綻が見えて、そこは好きだからこそ愚痴ってしまうという感じです。ちゃんと(=俺好みに。ハハ)やってほしかったなと。3万隻の艦隊もう少し映してあげようよと。しかしやはり、こういう感じで言えるのも、多くの人がエウレカを支持してくれるからですよ。デス種なんかあまりにアレだったので逆に貶しづらいったら。好き度ならデス種のがはるかに上なわけですけどね。いやマジで。
 うーんやっぱ突っ込みづらいです。満足してる人はそもそも突っ込む場所はないだろうし、不満に思っている人も、示された答えがあまりにも(現代日本で)正解に近すぎたとか、はじめからキャラに魅力を感じないとか、突っ込みどころが個人的な愚痴にのみなってしまうんじゃないだろうか、みたいな。感じてちょっと笑って終了、っていうタイプなのかなと思います。だからみんなで集まって議論、てのにはあんまり向かないんじゃないかな。と最後は仮面さんへの私信ぽく締め。突っ込んだら愚痴にしかならない気がするのです。
 キモヲタだからこそ見える世界もあるわけで。地獄に近いか天国に近いかは知りませんけども。