ビリヤード

 まあそれはさておき、今日は火鳥さんとビリヤードに行ってきました。今日も、と侮るなかれ。今日は火鳥さん行きつけのビリ場で大会があったのです。まあ、大会といっても少人数なので(10人強ぐらいだったかな?)、その中の身内バトルのようなものです。
 しかし彼らの上手いの何の。僕はほぼ一度も火鳥さんにトータルで勝ったことはないのですが、その彼と僕とが同じランクにカテゴライズされるのですから。ええ、火鳥さんがボコられるのなんてはじめて見ました。ていうか一回ミスするとアウトです。ミスとは普通に決められないこと。つまり連続で決めていくか、相手にファウルをさせない限りは負けてしまうという鬼ルールです。それでも同じランク内なら自分に近い実力なので何とかなるのですが、格上だとそうも行きません。僕や火鳥さんが最低の2ランクで、なんと上は5まであります。っていうかあの6ランクの二人は、やっぱりプロなんだろうか……。

 しかし、この日は『火鳥デー』でした。僕が彼に慰められるほどのクジ運の悪さを発揮し、5ランク(店員さん)と4ランクの人にボコられている最中に、彼は3ランクを撃破。さらに後で分かったのですが、どうやらヴィッセル神戸の選手らしいのです(確かにいました!!)。Jリーガーに勝ったSS作家。なんだそれは。
 そして見事に2ランク内で優勝。そんな彼には商品としてマイキューが贈呈されました!! 喜色満面で万歳をし、テンション最高潮の火鳥さん。僕は正直ノロケ話を聞かされている心境で、ていうか何度もシバいたのですが彼は意に返さず。『いや凄いって!!』と連発する様は、まるで芸能人とヤったことを自慢するチーマーのようでした。何人かの2ランクの人は苦笑いだったように思いますね。ええ、それはもう。そしてそのキューの試し切りに使われ、バッサリ切られた(ビリでボコられた)僕の人生って何だろう……。
 まあ、電車内で『俺のサオ!!』なんて叫ぶ火鳥さんに竹仙人という名前がダブっていたのは秘密です。


 ビリヤードはしかし奥が深いなあ……。完全に場に飲まれて、その小心さに涙が出そうになった僕ですが、本当にいつかリベンジしたいと心に誓いました。初めて行った雀荘とか、子供の頃に行ったおじいさん達の将棋会合なんかを思い出しました。
 上手くなりたいって気持ちは、なんでも劣等感から始まるんだなあ。